犬の人工授精(AI)について

人工授精は、雌犬への負担軽減や血統の選択肢拡大、確実なタイミングでの交配に有効です。 成功の鍵は、正確なタイミング(プロゲステロン測定)適切な精液の取り扱い、 そして経験豊富な獣医師です。ここでは主な3つの方法をご紹介します。精液の状態や既往歴、設備状況により最適な方法が異なります。

バルーンカテーテルによる膣内人工授精

バルーンカテーテル(膣内AI)

潤滑したカテーテルを膣内に挿入し、子宮頸部付近で小さなバルーンを膨らませて逆流を抑えます。 精液はゆっくり注入し、自然交配時の前立腺液の流れを模倣します。注入後は短時間留置します。

  • 適性: 新鮮精液・低温(チルド)精液/解剖学的に問題のない雌犬。
  • 利点: 手術不要・短時間・鎮静不要が多い・費用を抑えやすい。
  • 流れ: 体位保持 → 穏やかな挿入 → バルーン膨張 → ゆっくり注入 → 10〜15分保持 → 抜去。
  • 注意: ストレス軽減と採用時期の最適化が成功率に直結します。
内視鏡を用いた経子宮頸管人工授精(TCI)

経子宮頸管授精(TCI)

硬性内視鏡で子宮頸部を観察しながら、細いカテーテルを子宮内へ通して直接精液を注入します。 凍結精液との相性が非常に良く、低侵襲・麻酔不要で回復が早いのが特長です。

  • 適性: 凍結精液(チルド・新鮮も可)/再授精症例/確実な子宮内投与が必要な場合。
  • 利点: 子宮内に確実投与・手術不要・回復が早い・適切なタイミングで高い成果。
  • 流れ: 立位保持 → 内視鏡で頸管を確認 → 子宮内へカテーテル通過 → 緩徐に注入 → 穏やかに抜去。
  • 注意: 専用機器と熟練が必要/排卵時期の精密な把握が成功を左右します。
外科的人工授精(SAI)の手術イメージ

開腹人工授精(SAI)

全身麻酔下で小切開により子宮を露出し、子宮角へ直接精液を注入する方法です。侵襲性が高く、 多くの地域で制限・推奨されない傾向のため、特殊なケースに限られる手技です。

  • 適応: TCIの実施が困難で、臨床上の判断で外科適応がある場合。
  • 留意: 麻酔リスク・創部管理・10〜14日の安静・疼痛管理・感染予防が必要。
  • 代替: 可能であれば、凍結精液はTCIを優先(同等以上の成績・術後負担なし)。

WorldDogs Asia のサポート

当社は2008年より、多言語体制でAI計画・タイミング管理・精液ロジスティクスを支援してきました。 最適な方法の選定やプロゲステロン検査の段取り、実施可能な獣医師のご紹介までお手伝いします。 ご相談は お問い合わせフォーム または info@worlddogsasia.com へお気軽にどうぞ。